ちょっと前にリンゴスターの来日公演に行ってまいりました。
これで現存するカブトムシさん(ふたりですが…)は全員生で見たことに。
いや、正直リンゴのソロライブの動向とかはほとんど知らなかったし、サポートメンバーがエラい豪華っていうイメージくらいで、「生レジェンドを見る」という目的ありきでぶっちゃけ内容をそこまで期待していたわけではなかったんですが…。
いやーー
”ムチャクチャ素晴らしかった”
これ、リンゴオールスターのライブ構成を知らなかったのが良かったですね。
セットリストを見ると分かるんですが、リンゴの曲は約半分。
残りはフロントメンバーの所属バンドもしくは参加ユニットの曲を入れるという構成。
と言葉にするとそっけないですが。
つまり…
TOTOの「Africa」なんかを演っちゃうわけですよ。
失礼ながらリンゴの無名曲が入るよりも遥かに濃いコンサートになる。
これはリンゴは己を知っているということでもあると思うんですが…苦笑。
リンゴの休憩&お着替えタイムの場つなぎがルカサーが弾く「ブラック・マジック・ウーマン(サンタナ)」とかだったりするわけ。
まさに贅沢の極み。
しかも他人曲のほとんどで”リンゴがドラムを叩く”、なんとカホンも叩く。
TOTOの曲でドラムがリンゴスターですよ!ハイ(もちろんメインのドラムは激ウマなサポートドラマーが叩くけどW)。
誰が一番嬉しそうって、もちろんルカサーだったりするわけ、こういうのがたまらない。
トッドラングレンとか他のメンバーも熱唱しまくり。
んでとにかく演奏が楽しそう。
笑いあったり、アイコンタクトしたり…レジェンドの元でそれぞれが充分レジェンドな達人たちがまるで中学生バンドマンの表情でプレイする。
もうとにかく空気感がハッピー☆☆。
これがビートルズにおける「リンゴスター」というキャラクターと見事に合致するという。
この空気感はジョンにもポールにも出せないもの。
んでさー、当たり前だけどビートルズナンバーがいーんだわ。
リンゴの曲ってみんな「合唱」が出来るんだよね。
「イエローサブマリン」で泣いちゃったもん、空気がハッピーすぎると涙出る。
んで「Boys」と「I Wanna Be Your Man」はドラムを叩きながら歌うとか、抑えるところは抑える。
一方で「Kyrie」のメチャメチャ繊細で完成度が高い演奏の後に、「Don't Pass Me By」のアタマをどーしようもなくヘタなキーボードで弾き語ってみたりとか、お茶目な「リンゴスター」もこれでもかと見せてくれる。
でもこのライブ、多分「ビートルズ命」の人には向かないと思う。
例えばルカサーは1ミリもビートルズっぽい音やフレーズ使いはしない、ミュージックマンのシグネイチャーモデルで常に深い空間エフェクトがかかったルカサーらしいトーンでギュインギュイン速弾きをする。
ここに不快感を覚える人は楽しめないと思う。
ジョージのフレーズを完コピしたりそれっぽい音を作るのはルカサーなら簡単なこと、でもルカサーほどのギタリストが「ビートルズへのリスペクト」を示すならば「スティーブ・ルカサーの音とプレイを全力でする」ことなわけで。
ビートルズ以上に「音楽」が好きな人向けのライブという印象、おそらくリンゴもそれを望んでいると思う。
その裏には自分は「現役」のミュージシャンである、というリンゴのプライドも垣間見える気がする。
パブリックイメージと違って、「インタビューでビートルズの話はNG」などインタビュアー泣かせの気難しい人物としても知られているリンゴならではの部分でもあるんじゃないか、と。
閑話休題
コ難しいこと抜きにとにかく“最高”なライブのラストはもちろん「With a Little Help from My Friends」。
しかもそこから…「Give Peace a Chance」へのメドレー!!
反則すぎる…卑怯すぎる…
そして
素晴らしすぎる。
唯一いちゃもんを付けるなら、「Good Night」を生で聞きたかった。
それ以外は文句の付けようがない最高のライブでした。
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■バンドメンバー
スティーヴ・ルカサー(Gt,Vo)
リチャード・ペイジ(Ba,Vo)
トッド・ラングレン(Gt,Vo)
マーク・リヴィエラ(Sax,Key,Par,Vo)
グレッグ・ローリー(Key,Vo)
グレッグ・ビゾネット(Dr)
■セットリスト
01.Matchbox ★
02.It Don't Come Easy
03.Wings
04.I Saw the Light (Todd Rundgren)
05.Evil Ways (Gregg Rolie) ※Santana
06.Rosanna (Steve Lukather & Mark Rivera) ※TOTO
07.Kyrie (Richard Page) ※Mr. Mister
08.Don't Pass Me By ★
09.Bang the Drum All Day (Todd Rundgren)
10.Boys ★
11.Yellow Submarine ★
12.Black Magic Woman (Gregg Rolie) ※楽器隊のみ
13.Honey Don't ★
14.Anthem
15.You Are Mine (Richard Page) リンゴがカホンを演奏
16.Africa (Steve Lukather & Richard Page) ※TOTO
17.Everybody's Everything (Gregg Rolie) ※Santana
18.I Wanna Be Your Man ★
19.Love Is the Answer (Todd Rundgren) ※Utopia
20.Broken Wings (Richard Page) ※Mr. Mister
21.Hold the Line (Steve Lukather & Mark Rivera) ※TOTO
22.Photograph
23.Act Naturally ★
24.With a Little Help from My Friends ★
25.Give Peace a Chance
★:ビートルズナンバー
これで現存するカブトムシさん(ふたりですが…)は全員生で見たことに。
いや、正直リンゴのソロライブの動向とかはほとんど知らなかったし、サポートメンバーがエラい豪華っていうイメージくらいで、「生レジェンドを見る」という目的ありきでぶっちゃけ内容をそこまで期待していたわけではなかったんですが…。
いやーー
”ムチャクチャ素晴らしかった”
これ、リンゴオールスターのライブ構成を知らなかったのが良かったですね。
セットリストを見ると分かるんですが、リンゴの曲は約半分。
残りはフロントメンバーの所属バンドもしくは参加ユニットの曲を入れるという構成。
と言葉にするとそっけないですが。
つまり…
TOTOの「Africa」なんかを演っちゃうわけですよ。
失礼ながらリンゴの無名曲が入るよりも遥かに濃いコンサートになる。
これはリンゴは己を知っているということでもあると思うんですが…苦笑。
リンゴの休憩&お着替えタイムの場つなぎがルカサーが弾く「ブラック・マジック・ウーマン(サンタナ)」とかだったりするわけ。
まさに贅沢の極み。
しかも他人曲のほとんどで”リンゴがドラムを叩く”、なんとカホンも叩く。
TOTOの曲でドラムがリンゴスターですよ!ハイ(もちろんメインのドラムは激ウマなサポートドラマーが叩くけどW)。
誰が一番嬉しそうって、もちろんルカサーだったりするわけ、こういうのがたまらない。
トッドラングレンとか他のメンバーも熱唱しまくり。
んでとにかく演奏が楽しそう。
笑いあったり、アイコンタクトしたり…レジェンドの元でそれぞれが充分レジェンドな達人たちがまるで中学生バンドマンの表情でプレイする。
もうとにかく空気感がハッピー☆☆。
これがビートルズにおける「リンゴスター」というキャラクターと見事に合致するという。
この空気感はジョンにもポールにも出せないもの。
んでさー、当たり前だけどビートルズナンバーがいーんだわ。
リンゴの曲ってみんな「合唱」が出来るんだよね。
「イエローサブマリン」で泣いちゃったもん、空気がハッピーすぎると涙出る。
んで「Boys」と「I Wanna Be Your Man」はドラムを叩きながら歌うとか、抑えるところは抑える。
一方で「Kyrie」のメチャメチャ繊細で完成度が高い演奏の後に、「Don't Pass Me By」のアタマをどーしようもなくヘタなキーボードで弾き語ってみたりとか、お茶目な「リンゴスター」もこれでもかと見せてくれる。
でもこのライブ、多分「ビートルズ命」の人には向かないと思う。
例えばルカサーは1ミリもビートルズっぽい音やフレーズ使いはしない、ミュージックマンのシグネイチャーモデルで常に深い空間エフェクトがかかったルカサーらしいトーンでギュインギュイン速弾きをする。
ここに不快感を覚える人は楽しめないと思う。
ジョージのフレーズを完コピしたりそれっぽい音を作るのはルカサーなら簡単なこと、でもルカサーほどのギタリストが「ビートルズへのリスペクト」を示すならば「スティーブ・ルカサーの音とプレイを全力でする」ことなわけで。
ビートルズ以上に「音楽」が好きな人向けのライブという印象、おそらくリンゴもそれを望んでいると思う。
その裏には自分は「現役」のミュージシャンである、というリンゴのプライドも垣間見える気がする。
パブリックイメージと違って、「インタビューでビートルズの話はNG」などインタビュアー泣かせの気難しい人物としても知られているリンゴならではの部分でもあるんじゃないか、と。
閑話休題
コ難しいこと抜きにとにかく“最高”なライブのラストはもちろん「With a Little Help from My Friends」。
しかもそこから…「Give Peace a Chance」へのメドレー!!
反則すぎる…卑怯すぎる…
そして
素晴らしすぎる。
唯一いちゃもんを付けるなら、「Good Night」を生で聞きたかった。
それ以外は文句の付けようがない最高のライブでした。

■バンドメンバー
スティーヴ・ルカサー(Gt,Vo)
リチャード・ペイジ(Ba,Vo)
トッド・ラングレン(Gt,Vo)
マーク・リヴィエラ(Sax,Key,Par,Vo)
グレッグ・ローリー(Key,Vo)
グレッグ・ビゾネット(Dr)
■セットリスト
01.Matchbox ★
02.It Don't Come Easy
03.Wings
04.I Saw the Light (Todd Rundgren)
05.Evil Ways (Gregg Rolie) ※Santana
06.Rosanna (Steve Lukather & Mark Rivera) ※TOTO
07.Kyrie (Richard Page) ※Mr. Mister
08.Don't Pass Me By ★
09.Bang the Drum All Day (Todd Rundgren)
10.Boys ★
11.Yellow Submarine ★
12.Black Magic Woman (Gregg Rolie) ※楽器隊のみ
13.Honey Don't ★
14.Anthem
15.You Are Mine (Richard Page) リンゴがカホンを演奏
16.Africa (Steve Lukather & Richard Page) ※TOTO
17.Everybody's Everything (Gregg Rolie) ※Santana
18.I Wanna Be Your Man ★
19.Love Is the Answer (Todd Rundgren) ※Utopia
20.Broken Wings (Richard Page) ※Mr. Mister
21.Hold the Line (Steve Lukather & Mark Rivera) ※TOTO
22.Photograph
23.Act Naturally ★
24.With a Little Help from My Friends ★
25.Give Peace a Chance
★:ビートルズナンバー